勝手/唐草フウ
 

いつか来るその日のために
わたしはあなたに笑いつづける
楽しそうに笑っていると
呆れて見てくれたらそれでいい


いつか来るさよならのために
靴を履く準備をしておく
泣かないで歩けるように
追いかけられても振り払えるように


いつか来るその日のために
きれいなわたしを見せないでおく
きれいな嘘はつかないで
淋しいなんて落ちこんだりしないで


いつかそんな日がきたら
迷わずわたしは
あなたの指を 
あなたの目を


歩きながら
眩しすぎた日々に感謝するだろう
かっこつけて颯爽と風を切って
誰もいないところまでは





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