かげろう/チアーヌ
 
買い物帰り
荷物を抱えて歩く坂道
アスファルトの照り返しに
ため息をつきながら
歩いていると

先の方に
とてもよく似た後ろ姿があった
ひとり
ふたり
足の運びも同じで

似ていた

どうだっていいやと思った
暑かったから
すべてが
どうでもよくて

いろんなことを
見逃してきた
夢の奥へと
入り込みながら
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