桟橋演戯/もしゅ
火檻に破かれた虹鱒の匂いが、桟橋に佇む僕と匂を伴い、山神の匂いを模倣する。錯乱姫、昨日トラックの間に眼球を握り潰す素振りを致しましたね。僕はねぶらいのクロッカス、尻拭いの網目にそっと捉えられ自爆と名のつく白紙に蕨餅の割れ目を、そこから覗く、銀色の目蓋を請い申しておりました。最下層に降り積もる芝蝦の亡骸、賢しらに放蕩する、ひんがら目に項垂れた麒麟の御腹には昼日中、夕闇の蹴鞠が落ちていました。桜海老、いつになく放蕩の息子にアマリリスを咽ぶのかね?からっきし燕が立て掛けた、喉仏をねんごろに見そなわし梶を取る、山案山子の敷設祭。「大変だよ、大変だよ、湯葉海老!宇宙はいつになくひん曲がってしまえ、大変だよ大
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