沙良曼荼羅/秋也
赤に脱する体無く
居脇
居脇と喉を朱墨で湿らし
濡らした歪を落書きに
遅れとる沙羅止まり落ちるとぞ
絵具ごと暴走
切り取った雀で水滴荒らすは
口虫か
女の脚か
冷舌隷痕
削っては
無垢と哀ふさいで
心を顕したいんだ
青芥子に堕かれて
「ファック ユー ベイビー」
総べては曼荼羅に書き示すと感づる人よ
邪刻語が甘い淀みを聖告絵に達する
巨に成り
虚へ相容れて
斑目の油に沁みる真実
藍色へと従属し上がっていく
忌憚と感嘆に
世界を画き続けろ沙羅曼荼羅
さらさらと
沙良沙良さらさら
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