一回忌/玉兎
えにしある ひとが
たびだって いちねんになります
えにしをつなげてゆく
おなじ ちを うけついでゆくものが
さかずきを あけます
あなたの むかしばなしに
みみをかたむけつつ
あなたの おもかげを
むすめに いとこに まごに
みつけつつ
いまは どこにいるのですか?
といかけは すぅっと どこかへ
すいこまれて しまうけれど
やさしさをふくんだ
きびしい まなざしも くちぐせも
あざやかに むねに よみがえります
きょうは みな
あなたのために いのります
ありがとう よいたびを
ありがとう またあうひまで
いつまでも おさない わたしの おもいでに いる あなたへ
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