なだらかな羨望/ロリータ℃。
 
あがる君に嫉妬していたんだ
そして愛していたんだ



どうか僕が朽ち果てるとき
君が側にいてくれますように
大概勝手な願いだけれど
もし僕が朽ち果て風に消える事も無く
この町より醜い遺跡に成り果てたら
君のその潤んだ不透明な指先で僕の醜さを撫でて欲しい
例えその指が歪んでも それでも君は笑うのだろう?


儚く崩壊したこの町にも風は平等に吹き付ける
僕の荒れた心にも君という雨が降り注ぎ心地良い

僕を此処で終わらせてくれ
出来るなら君のその満たされた掌で
優しく引導を渡してほしい

君が何時しかいなくなって
僕が何時しか狂う前に
僕は此処から動かないまま 立ちすくむ



君なら何処までも行ける気がした



君は何処までも綺麗な人間だから
自分の醜さを直視できる筈もなかった
恐怖だけは何処までも僕の肌を滑るのに
どうして君のその手を求めてやまないのだろう









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