死/度会沙生
動かない
今の今まで動いていたのに
在る...
居るでなく在る
置いてある...
人が置いてある
その気配は既に物
者でなく物
ああ これが死で
いずれここにいる
全ての人に訪れることで
それは決して逃れられぬ必然
花に埋もれ 火に焼かれ
それが人の運命 人の末路
覆らぬ事実
この世に永遠はない
この世に絶対はない
唯一のそれは誰も望んでないことで
与えるものは哀しみ 恐怖 無
これを知った者は
これからそれに恐れ怯え
生きていかなくてはならないのか
知ることの恐怖
知らぬことの安楽
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