おっぱい/れつら
 

日もみじかくなって
コンクリートが浅くかがやきはじめた道で
きみを迎えにきた僕が話すこととしては
これは随分不適切かもしれない
もうすぐきみも21になるし
この帰り道がおわれば僕らははだかで抱き合うだろう
僕はもしかしたら君より多くのおっぱいを見てきて
その手触りも扱い方も知ってるってこと
きみはそう思っているだろうけれど
どの花がいちばんきれいだと思っているのか
ほんとうはずっとわからないままだ


窘めてくれなかった昨日のせいにすればたやすい
それでも歩けている今日を認めるのはもっと
けれど日付変更線をまたぐ今夜に
何度も繰り返すこの夜に
きみが微笑んでくれているんだろうか
この花束と
このおっぱいの揉み方で


いま 確からしいことといえば
僕がきみをどこからか盗んできてしまったということだけなのだった

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