うなり/
わら
えるよう
ふらふらと
街灯の光に浮かびあがったトンボを
追いかけそうになった
まだ、この季節の湿度が重くて
うまく動けなかった
幼き夏のおもかげを求めるように
極楽トンボは消えてゆく
それでも
この、熱を帯びた夜が涼んでゆくのは
たまらなく名残惜しいんだ
なみだみたいな体液と
おなじ温度のようだから
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