夏が終わる、と月は蝕む/
たにがわR
そう、確か約束したのは今日でした。あの日と同じ月は無くとも
まっくらな夜に逆らう星たちを握りしめよ、と右手をかざす
涼しさは不意撃ち気味に訪れて何も言わずに終わっていく夏
この夏の罪はそうして消えていき、うろこの雲が秋を呼んでる
欠けていく月より早く雨が降る。見てはいけない夏の終わり、と
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