彫刻/プテラノドン
 
で出番を待っている
生きながらにしてオサラバした面々。想像可能な人物の所在について。
 生きていくために諦めが肝心とはよく言ったものだが、生きることに
意味はないと、さも物憂さそうに酒瓶をグラスに傾け一気に飲み干す
なんて陳腐な事故憐憫を装うことこそ、啓蒙主義者たちの饗宴において
格好のつまみになることは請け合いで、楽しかった頃の思い出話なんて、
金輪際口になんかしてはいけない。今日を最後に。しかし、
私たちは今夜もあらゆるやり方で明かりを消すだろう。
バスルームは、キッチンは、君の部屋の明かりは―なんて、すべてが
眠るためとはいえ、消すために電球を新調する事は馬鹿げている。
それというのも、一つの明かりを消すだけでは事足りなくなった
自分のせいではあるが、闇に慣れ親しんだおかげで、
墓が見えない。



戻る   Point(6)