緑色をした喪失/結城 森士
 
街燈の点滅に散った幻想
あれは流れ星で
僕の夢を吸い取って消えた

草花が揺れている線路に
裸足で倒れこんだ少女が
揺れる熱と交じり合って
溶けてしまったような夢

サンダル
水辺に流す
深森の背景が朗々と交差し
愛という名の不純物が
溶けてしまったような夢

あれはもしかしたら
最後の記憶だったのかもしれない
サンダルが、どこまでも流れていった
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