残照/彌月
 
一日の終わりを影の長さが教えてくれる

ため息捨てて家路を急げば

坂の上に君がいる

ねぇ君

ずっと一緒に居てくれないか

多くの物は望めないけど

君の寝息を数えていたいよ

ねぇ君

少し揺れた傘の向こうに

重なり合った影ふたつ

淡い夕陽に

溶けてゆく
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