望みが薄い/黒川排除 (oldsoup)
 
らはむせ返る声が聞こえてくる。わたしは子供のように笑う。だが振り返ると、そこにはあのにやにや笑いが葉巻を吹かしている。すでにキャンディーは溶けてなくなってしまっている、完全に吸収されている、溶けてなくなってしまっているから。わたしは強烈にコンクリートをかじる。もし許されるのであれば、もちろん許されるであろうが、この後立ち上がり、永遠の冬と冬の静寂をわたしの敬愛するはずだった先生に、あ、た、え、る、だ、ろ。う。わたしはいつでも未来に立ち戻ることが出来る。わたしは常に薄く、望みは常にわたしである。望まれざるわたしが常にここに在る。
戻る   Point(2)