その口をキスで塞がないでいる/虹村 凌
 
「で、なんなの?」
「え、何が?」
「何が?じゃなくて、どうしたいの?」
「んー、どうしたいんだろうね。」
「はぁ?意味わかんない。」
「うん、俺自身意味わかんない。」
「頭おかしいんじゃない?」
「まぁね。」
「でさー、結局何したいの?」
「まぁ、添い寝とか。」
「はぁ?何で?」
「ん、気分。」
「意味わかんねーし。」
「俺もだ。」
「添い寝してどうすんの?」
「いや添い寝するだけ。」
「しねーのかよ。」
「しねーよ。その氣は無い。」
「このアタシじゃそそらねぇってか。」
「いや別にそうじゃなくて、そそるけどしねぇよ。」
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