あの時、駅の改札口に/
たもつ
信じてなんかいなかった
信じていたいだけだった
信じていたいだけの自分でいたかった
信じていたいだけの自分でいたかった自分を傍観者として眺めて、
こいつは自分に酔っていたいだけなんだ、と嘲笑したいだけだった
そんな冷めた自分に信じることの大切さを説きたいだけだった
でも、本当はあなたに来て欲しかったのだ
あの時、駅の改札口に
それらすべてが無意味なものとなるように
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