てのなかにこっぷ/北野つづみ
てのなかにこっぷ
すこしあつでのあおい
そうだがらす
とじこめられたちいさいきほうは
えいきゅうとうどのなかのきぼう
みどりのゆめをみる
てのなかのこっぷ
やわらかでかたいえきたいのむこうに
つめたくとうめいなみず
いまもたっぷりと
すずやかにかおる
そのおだやかなすいめん に
かすかなはもんさえも
たてないように
たてないように と
おもうほどにふるえるての
たしかなそんざいかん
かなしいそがいかん
だれがどうしてこのてのなかに
こっぷをおいたのか
やがてはくだけちるこっぷ
とびちるみず
しゅんかんのさけびは
いたみににたおと
じゆうになるくうきは
たましいのかけら?
ふるえるりょうてでこっぷをつつむ
ひかりをあつめる
てのなかにこっぷ
おもくてかるいかるくておもい
いまはたしかな
うつくしいそのしつりょう
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