■■■    春雨ノ君    ■■■/じゃんじゃっく
 


春雨サラダを作る君
窓の外では
春雨が降る

ベランダでは猫が鳴き
誰かを招き入れている
泣き声が少し気になるよ

僕は君と猫を見ながら
ギターを弾いている
たいして巧くないけど
君の歌を創ってるのさ


男子厨房に入らずなんて
古い諺を言う君は可愛い
そう 手伝わせてくれない
君は一所懸命だ


君が作る春雨サラダ
なんとなくとても好きさ

君と聴く春雨サウンド
なんとなくすごく好きさ

君と眠るこのベッドは
なんとなしに平和の国

君に訊く子供時代
なんとなしにわかった気になる


なんとなく
素敵な春なんです

なんとなく
静かな春雨が降る
午後なんです

なんとなし
そんな唄を歌う
今日なんです


なにはともあれ
春なんだよ

なにはなくとも
君なんだよ

何もなくても
幸せなんだよ


今 春雨が降る
君の春雨サラダを
待ちながら







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