遺言/北野つづみ
切れ ぎれの 言葉
あきらめて しまったのではなかったの?壊れた
どこか が 壊れた 回路を使って
発信する 音波 短波 放送 ラジオの
音 声 が 強まったり弱まったりする ざらつく砂 手触り
夜 の言葉 が 難しい 伝わらなさ 雑音 あきらめ て
まだなにか言いたいことがあったの?
残っていたの?
天 にかがやく シリウス の 白いひかり
さびし い 狼 の独白
幾億万 光年も 離れた星のひかりたち
なぜ
ああ そうやって語りかけるの語りかけようとするの 意味もなく
氾濫する おびただしく あるいは
小さく 切れ ぎれに 細か く く だ け て 石 英の
つ ぶ きらり と
沈む
つたわらないのこらないうごかないそよいでも
遠く とおく とお く なみの 発信源は
海の底で ひっそりと涙 して い る
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