宙からの雲間/秋也
雲に切れ目があり
青が覗く
夕が始まるのか
やや
部分的に
オレンジがかる
それでも
多くは
白く
そして
青い
バックグラウンド
雲が
不規則に
重なり
当たり前だけど
ビルより
高い位置に
ひたすらに
複雑な立体
こんな都会でも
空が丸く見え
宙を感じさせる
空間
空の間
わからない程
昔
時間が創めて生まれた頃
だれも時間だと認識できない
それでも
存在しうる確かな過去
最初の間は
雲を持たず
誕生した
漆黒から
青へ
空へ
宙の片隅
小さなところで
色を認識できる
命がある
始めての赤い空
夕焼けは
誰が見たのだろう
きっと
隣の誰かと
優しく
手を繋いでいた
白い
雲間に
薄めの
青が
多くの命宿す目に映る
これからも
願わくば
存在する限り
空
ただ空
シンプルで
綺麗な間
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