天使の翼/愛心
 
いつのまにか背中に生えた白い翼が

私の透明な涙とリンクしている

豊かな純白はまるで

私の心と

同じ色だった

知らないうちに

君に出逢って

君に惹かれて

君と歩いて

君と接吻(キス)して

君と溶け合って

君と別れて

気づいたときには

翼はみすぼらしく

灰色になり

根元は紅く染まっていた

羽は舞い落ち

翼の根元はきしきしと傷んだ

恋なんて

愛なんて

知らなければよかったのに

私の背中の翼は

すべてを知ってしまった

子供だから持てた翼は

大人になり

根元からぽろりと

堕ちていった


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