ふたり/
及川三貴
組子の影に浮かぶ 拍子
庇の先の峠 今日の宵
零れる滴 きらめいて
往事が昂じ 庭先の
葉を打つ通り雨
更けて静けさ
求める 唇が
寂しげに交わした
言葉 触れること
かなわない
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