こいばな/吉田ぐんじょう
 
明日も生きていてね
と君は言う

たとえ明後日生き返るにしても
明日君が死んでしまったら
やはりそれは悲しいから

明日も生きていてね
と君は言う
なにかをかなしがるような眼で
どうしていいか解らないような笑みで

わたしは頬杖をついたまま
紙のようにうっすら頷く

開いた窓からカレーの匂いが
ふわりふわりと漂ってくる
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