蚊の鳴くような声/image9457
 
詩を書いたところでこの世界が動くわけもない

夜の虫の音を聴きながらそんなことを思っている

遠い遠い過去に縛られた日常

サーチライトに照らされたそれを探しながら

暗闇を掻き分ける

それは誰の手におさまっているのだろう

それはどんな人を愛しているのだろう

そんな蚊の鳴くような声

誰に届くわけもない

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