Dead or Smoke 〜逃亡者〜/虹村 凌
言い終わらないウチに、後ろからスポットライトが当たる。
「フハハハハハハ!喫煙者を見つけたぞ!
ただちに拘束!抵抗する場合は殺害も許可するッ!」
「追跡者」のリーダーらしき男の声が聞こえる。
多くの足音、殺気立った気配、重火器の音も聞こえる。
「ヘヘ…火種にゃ困らなそうだぜ…」
峰男は少し笑った。
「吸うまで生きてりゃいいけどな」
俺はまぜっかえす。
「おい、1,2の3!で逃げるぞ。光とは逆方向だ。」
峰男が真剣な顔をして言う。
「お前…走れるような…」
「少しくらい走れるッ…!」
「追跡者」達が、ジリジリと迫ってくる。
「1…」
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