レモネード/
及川三貴
混じり合う
紫越しに
薄煙を見て
つま先で
水を弾くように
駆け出した
風切る頬を
午前に残して
水平線の先に
潜り込む 指先から
少し遠い君の手
湿って宙を掴む
影が坂道を
転がり落ちてく
息を止めた
憂鬱を投げ出せば
空に踊る眠り
指の先で風が
鳴っていたなら
左耳が海を呼んでる
渦を巻いてる白い雲
たどり着いた丘の上
グラスの中で溶ける
君の街を見てた
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