陽だまり/北野つづみ
日曜日の朝には
ふたりで散歩に出かけた
草花を摘んだり
空を見上げたりした
原っぱには
一本の砂利道が続いていて
その道をふたりは
ただ、まっすぐに歩いた
ときどき
トノサマバッタが驚いて
空の向こうに逃げていった
無口な父だった
仕事にばかりかまけて
母とうまくいっていないことは
子ども心にもわかった
なにを話したかさえ
今はもう覚えていない
いつから
一緒に歩かなくなったのかも
記憶のなかで陽だまりは
いつもとても静かだった
二〇〇六年十一月二十四日
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