8月6日、ハムの日/楠木理沙
せなことだとつくづく感じた
ハムで満たされた平和っていうのは
おとぎ話にしても悪くないんじゃないかと思った
例えばすべてのものがハムで出来ているハム王国の話だ
全部ハムだから最悪飢え死にすることもないし 争いが起きても被害は少ない
まして戦争なんてコントみたいなものだ
8月6日が建国記念日で その日はハムをひたすら食べまくる
今日の僕たちのように あれこれと調理法に苦心しながら
いつの間にか雲は消えていて 痛すぎる青さが広がっていた
この痛さがどこに由来するのかふと考えたけれど
きっとすべてはハムのせいなのかもしれないなと思った
それは正解とはいえないけれど間違ってもいない気がした
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