まよなかのまよい/狩心
何も決められずに俺は疾走した
全てを保留にしたままで迷い続けた
迷っていた
それがまさに迷いがない証拠だった
書ける地平から書けない地平へ
俺の意識から感覚へのバトンタッチ
亡霊ミサイルも並走してきた
ここからは描写の場面になる
蜃気楼の体が永遠に向かって糸状に伸びる
進行方向とは真逆に
そしてそもそも進行方向とはこの中心点だと気付く事に
一秒毎に色は切り替わり
スポンジのような空間に浸透していく
そして搾り取られた色は
定められた音と共に拡散する
宝石のように煌めいて
見る者の呼吸を奪う
倒れる
一人倒れる
また一人
滑り込むように流れる
渦上の亀裂が容器を形成し
そこに空間が保管されていく
真っ暗闇で
オバケしかいない場所
たんたたんと鳴っては
たんたたんと打ち返す
迷信の中のアドリブへようこそ
これはあなたを引き込んだ世界か
それともただのテキストか
投げ捨てろ
おい、まだ読んでるのか
もう読むんじゃない決して、
誰も来るな!
ぎゃー!
いやん☆
うっとり。。
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