【小説】月の埋火/mizu K
 
。天井を見上げてじっとしていると、かすかながら
ぼんやりと梁が見えるような気がした。囲炉裏の炭のわずか
な光だろうか。大昔の人は火を絶やさないようにするの、大
変だったんだろうな。そんなことをうつらうつら考えながら
目を閉じた。
 潮鳴りはやがて遠のき、いつしかざざざという潮騒にかわ
っていった。                   (了)


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* 安房直子 「天窓のある家」『夢の果て』 瑞雲舎 2005.


題名だけのスレ8 小池房枝さんお題No.444
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