夏味/
殿様が得る
花火ふる
夕に浴衣の
天女おる
うちわふるふる
きみの香くる
涼しげに
金魚を二匹
ぶら下げて
鼻緒が飾る
弾む足取り
君と食む
ブルーハワイの
かき氷
洒落た味がする
夏味がする
ラムネ味の
口付け交わす
若き夏
来年も来よう
契る小指
君笑う
夏の夕べが
好きだから
綿菓子のように
溶けるな夏よ
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