リーサルウエポン/
悠詩
の周りに防護壁を作り上げた
しかし
わたしの心のそばには
一振りのナイフしかない
諸悪の根源である凶器こそが
弱きわたしの爪牙なのだ
罪に耐えるための罪なのだ
清廉潔白を主張する偽善者よ
人質は生きていてこそ意味がある
あなたが無造作に
ナイフを捨てよと吐くのならば
わたしは使い古したおのが心を
噛み砕かなければならないだろう
光は
自らが与えた闇を
認めなければならないのだ
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