宇宙デート/円谷一
 
遊列車に揺られて数時間 日本で有名な江ノ島という所に連れてきた 海水浴場は今がピークで大勢の人々で賑わっていた 君は伊勢丹で水着を買ってきてあって 初めて入る海に興奮していた 海水のかけ合いをやったり 海の家ですいかを初めて食べさせたり 砂浜で体を焼いたりした 住んでいる星では紫外線を浴びることはないらしい 紫外線大丈夫なの? と聞くと サプリを飲んでいるから大丈夫よ と笑った 本当に太陽って海に沈むように見えるのね と君は夕日が海に浸かっていくのを見て言った 帰り道くたくたに疲れて2人で座席を占領して眠っていた 宇宙ステーションでお別れをする時に 今度は君が私の星に遊びに来てよね! と言ってくれた にっこり笑って そうだね! と言って別れた 君の乗ったシャトルが煙を上げて宇宙に吸い込まれるのを見送った
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