哲学的人間(その2)/生田 稔
 
またがる王国であった。主としてスカンディナビアのノルマン人の征服者が建国したが、キリスト教とイスラム教の結びついたラテン・ギリシャ・ヘブライ・アラビアの渾然一体たる文化がそこにはあるという。
私は大学教育は必ずしも必要ではないと思った。大学では不可知なことを学ぶ。高校以下では、おもに判りやすい、可知な事実に重きを置く。不可知なことは自分で追究したほうが良い。ニュートンは大学を出たかも知れぬが、あるいはアインシュタインも、しかし彼らの特徴は空想することであったに違いない。世界の何処にても、天才は学校よりも人そのものよりいずる。


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