さびしいきもち/アンテ
ぼくは
さびしい
っていうじょうたいがわからない
だからなにかがおこるたび
さびしいさびしい
っていって
みんなのはんのうをたしかめた
あるひとはとてもはらをたて
あるひとはまじめにせっきょうをしてくれた
これは とおもうこともあったけれど
よくよくかんがえると
さびしいひとにどんなことばをかけるのか
しらないから
じぶんがさびしいのかどうか
はんべつできなかった
それでこんどは
なにがあってもぜったいに
おもてにださないようにした
みんなぼくをはげましたり
あきれたり
すきかってなことをいったけれど
とうとうだれも
さびしいんだね
ってこえをかけ
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