八月の秋/吉岡ペペロ
 
秋は鏡だ

温度のない実体だ

秋が八月を覗いている

さなかの蝉が

耳のてっぺんで鳴る


秋の日

濃縮したような

夏の朝


秋は鏡だ

温度のない実体だ

秋が八月を覗いている

さなかの蝉が

耳のてっぺんで鳴る
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