選挙の日、その昼下がり/吉岡ペペロ
 
蝉が鳴く

その風を

重い日を浴びて

歩いてゆく

ほぼ手ぶらで

携帯と

選挙の紙だけ持って


国民であることを

信仰とはきちがえる人

単なる仕事の愚を

政策の愚とまちがう人

二大政党制こそが

正しい姿だと考える人


蝉が鳴く

その風を

重い日を浴びて

歩いてゆく

ほぼ手ぶらで

携帯と

選挙の紙だけ持って
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