Red/円谷一
 
赤いザーメンが射精した時に出た
病院に行ったほうがいいんじゃない? と君は言った
構わない と答えた だが少し不安になった
再び射精した時も赤い精子が出た
少しずつ世界が変わってきているのね と君は優しく微笑んだ


雲が破壊されている薄暗い深夜に突然赤い雨が降ってきて窓を濡らした
シャワーが赤い水を出し 雷が赤い線を走らせた
コンビニまで歩いて行くと 無数の赤とんぼが赤い雨に打たれながらも飛んできた 身をかがめても一向に過ぎ去らず 体に当たってコンクリートに落ちていって踏まれて潰されて死んでいった 赤い雨に濡れても構わないから傘を進行方向に向けてようやくコンビニの扉を開けた 
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