安東とロワ/楢山孝介
った現代では
定型や韻文を使って
書かなければいけないということはない
僕は俳句は好きだけれど
日本語ラップにはついていけない
書いたものは一生懸命暗記してもらわなくても
読んでもらえばいいのだし
謡わなくてもいいのだし
(読んでもらえるかは別として)
だからといって
定型や韻文から逃げて逃げて
自由過ぎるやり方で書いていると
本当にこれでいいのかなと
寄りかかるものが無いことに不安になって
誰にも何にものしかかられていないのに
自分からぺちゃんこに潰れたくなってしまう
まあそんな話は
詩なんて書いたことがない二人
安東とロワには全く関係なくて
二人は健全な恋愛生活を送っている
(時々セックスあり)
食べ盛りのロワは体重を気にしている
安東は「気にしなくていいよ」と言いたいけれど
バレエダンサーである手前
そう簡単に言えないので困っている
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