深夜の三時/
野薔薇
深夜の三時に電話するね
止めてって言われていても
やっぱり私の手は受話器を取ってしまう
決して、迷惑をかけるつもりはないの
ただね、声を聞きたい
一緒に話したい
馬鹿な私に対する
あなたの鋭いツッコミを聞いて
一緒に笑いたい
だけど、いざ番号を押そうとしたら
目の前の闇の深さに気づき
手が震えだしてしまった
そうだよね
私には現実がある
あなたも知っている一つの現実
こんなに闇が深くなる前に
出会えていたらどれだけ良かっただろう
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