しちがつの祭り/あおば
 
                07/07/26


じとじとして
鬱陶しくて蒸し暑い
長すぎる梅雨が明けると
今度はまっ白な太陽が照りつけて
まだ乾かない大地からは
じくじくと水蒸気が這い出して
その蒸し暑さは耐え難く
もう我慢できないと
大声を立てたくなる
あたまの中はぼんやりして
先生の声が虚ろに木霊して
ニイニイゼミの鳴き声に溶けてゆく

夏休みは何時来るのかな
来るのか来ないのか
来るのか
分からなくなった頃に
終業式があって
大版のワークブックを渡されて
翌日からは
一日中
ごろごろと
寝ころんでいる記憶の隅に
七月のまつりを

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