■■■ 口笛 -- 君を呼ぶ ■■■/じゃんじゃっく
君が吹いた口笛は
この春の中を抜けてった
桜色の花びらとともに
温かい春風に溶けて
口笛を鳴らして
君を呼ぶよ
きっといつもの笑顔で
微笑むんだろうな
そして全てを
溶かしてしまうんだろうな
僕の口笛は
この寒い春の夜に
凍りつくように
流れていった
そのへんの道端に舞い降りて
野良猫と遊んでいる
思い出せるかい?
空き地に入りこんでしまった
あの妙な感じさ
覚えているかい?
いつもと違う世界に
迷いこんだように
ゲシュタルト崩壊は
文字だけに限らないんだよ
この世界
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