シンデレラと、魔法使い。/愛心
私の足元を見てください。
貴方がくれた、ガラスの靴です。
綺麗ですか?どうですか?
あのとき貴方は、私にひとときの魔法を、かけてくれました。
そのおかげで
私は今の主人と出逢い、幸せに、とても幸せに暮らしています。
なのに
貴方の、その姿は何なのですか?
私の主人がよく話す、美しき者を好む、美しき悪魔ではないのですか?
そういえばあの夜、貴方は私を見て、美しい。と言いましたね。
貴方は私を馬車に乗せる直前、私の靴を、この、ガラスにしてくれました。
―私を忘れないで。
そう言って、貴方は私を馬車に乗せました。
ずっと不思議
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