銀色のくもの巣と/プル式
 
彼の歌う声に
やっぱりベティが一等だなぁ、と思う。
彼にそう言う事は出来ないのだけれど
やっぱりそう思う。
いつまでも同じじゃいけないのだと
判っては居るのだけれど。
多分、僕が一番認められたいのは彼だと思う。
彼の意志や思考を
僕は僕のものにしたいんだと
もしくは彼の物になりたいのだと
僕だけが知る町と
犬と
声と
女と
家族と
君と

離れてしまった君へ
愛している
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