詩人アシスタントA子/doon
 

 詩について一生懸命考えていると
 ときおり
 その胸の中に詩はいますか?
 という澄んだ女性の声がしたもんだから
 私は飛び上がってそうですと答えたけれど
 実際詩という姿を見たことも手の平に乗せた事も無かったので
 本当は知らないかもしれないけど
 知っているっていった

 詩と友達になりたくて
 言葉と心と遊んでいます
 感情とはだいぶ前に、季節とは毎日遊んでいるので
 もうちょっとで詩に近づける気がします

 何度も何度もあの時の、長い黒髪を生やした女性が
 どうも
 と、ドアをあけて 詩はいますか?
 何てしつこく聞いて来るもんだから
 私は怖くな
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