あぎゃあぎゃ/ゼロ
 
頭が割れる
へべれけの脳みそで
どかんどかんと
地ならしをする
扁平な地平線で
魑魅魍魎の戌畜生が
救済救済と走り回る
           
どうにでもなれ
留まることを知らず
湧き流れるる
青春の葛藤と喝采が
瞳の奥で熱く熱く
突き刺さる日々と
物忘れ激しい
友人の変色ぶりに
呆然とする
間抜けづら成り果てて

昨日も起こった
追慕の思想
この水平線の先に
自由と大書した
七星てんとうの
強烈な赤色の無惨な
結末と理屈
うんざりして
運が去った日の運河

もう幾許の理想も
偏屈大王の
卑しい口許から溢れる 
八重歯の間抜けさと
不格好な骨格に
二十円くれてやって
陽が暮れて 
蜻蛉が飛んで
さようならまた明日
それまで元気でさようなら

どうにかなる
頭が割れて
茶柱立って
嬉しくなって
財布忘れた
どうにかなる
どうにかなるさと
囃したて
曇天に投げて散って
歌って笑って
鳥が泣いた
あぎゃあぎゃ泣いて
赤ん坊が起きた

頭が割れる
どうにかなる
溜るのがたまらん

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