みどり よびこ ?/
木立 悟
われて
光のはざまから季節を見つめる
うずくもの 火照るものをなだめては
羽はすぎ 洞はつらなってゆく
地の火 空の火が内をはばたき
さらに高みの洞を照らす
波が波をめぐりくる
音は音を聴いている
跡が声が消えては生まれ
わずかに残る火をつもらせてゆく
小さく命を喰む口もとが
右胸の奥で寝返りをうつ
呼ばわるもののまわりにひらく
ひとつの色を夢みながら
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