万人の為の詩/円谷一
 
の死を神に打ち明ける
与えられたのは光輪だけ
君を君の歌を君の想いを全て掬い上げて天国へ持っていきたいよ
僕の背中に羽があったなら
祈りを平和を心の平安をどうか僕に下さい
どうしようもない想いを歌に混ぜ合わせて誰かの元へ届いて
盲目の苦痛を絶望を恐怖を抜き取って下さい
この歌の歌い手の気持ちを心の中で分解して消化する僕
終わり無き歌を 暗闇を照らすような輝かしい光を
僕の詩を永遠に残らせるように


季節は春になって
歌に合わせて軽やかにダンスする君
日溜まりの中で目に焼き付いて
とめどめのない想いが垂れ流しになっているのをお構いなしに
天に向かって歌っているのだろうか
僕の世界に染み渡ってたっぷりと潤って
僕は宙を彷徨い続けて
星になろうと思うんだ
悪化した体を月の光に時が眠りに就くまで浸して
心の何処かで救われることを切望して
君と歩き続けるよ
夕日が傾いた道を
命が力尽きるまでいつまでも光っていたい
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