グラデーション/悠詩
手作りの街並みは
連続的な曲率を忘れてしまっている
その中に欲しいものはなく
わたしは
資格参考書と
一握りの雨粒と
友人にお裾分けしてもらった溜め息の入った
鞄を提げて
求めたいものはないから
求めることもなく
中途半端に湿った安心を引きずって
闇夜に足音を刻む
刻む?
わたしが世界を疎外し
世界に疎外されているのに?
(して/されて)いるから
認めさせるひとなんていない
それに失望するほどわたしは
青くなんかなくて
その色に失望を感じないほど
わたしは
交差点にふたつの赤信号が佇み
投げやりにわたしを見る
仲たがいしてい
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