ノスタルジア・メロウ/砂木
 
ひくにひけない大問題のような気がした

姉ちゃん かぶと虫 持てるしゃ
私は 威厳を保った とにもかくにも一瞬
テレビのチャンネル争いなどは
負けることも多かったが

草薮に滑り下りても
今は 切り倒されたかぶとの木
清潔な場所は確実に増え
砂糖水を作って 罠のように木につけたりなど
もう 誰もしないのであろうか

どうしてあんなに夏を泳いで楽しめたんだろう
泳ぎ回る 尾を追いかけるように
ひそりと ひらりと



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